【活動報告】11月の自己洞察瞑想療法(SIMT)勉強会

【活動報告】11月の自己洞察瞑想療法(SIMT)勉強会

【活動報告】

11月の自己洞察瞑想療法(SIMT)の勉強会の活動報告です。

昨日、予定通り自己洞察瞑想法(SIMT)の勉強会がカピオにて開催されました。

参加者は2名。
まず、簡単に勉強会の趣旨や進め方、注意事項について説明を行い、導入の瞑想として、5分程度、それぞれが普段行っている瞑想をしました。

心を静めた後で、ミニレクチャーに入りました。

この日は、自己洞察瞑想療法(以下SIMT)のテキストブックにまとめられている手法について、中安が個人的な経験から分類してまとめた表を配布し、解説しました。

SIMTの本には、呼吸法ということが基本スキルにありますが、この呼吸法の要素には、呼吸を整え自律神経の調子を整える働きのあるような言わゆる「呼吸法」の要素と、自分の意識が呼吸からそれたり、自分が思考したりする意識作用に気づくための洞察訓練を行う「洞察法」としての要素が含まれていると考えました。
そして、それとは別に、生活のリズムを整えたり、身体を動かすことで脳にも良い刺激を加えたりなど日常生活の中でうつや不安障害などに良いといわれることを実践していく「行動活性化手法」を加え、この3本柱の要素がSIMTのセッションのにはあると考えました。

また「洞察法」の中には、静かな環境で行ういわゆる瞑想である『基本的自己洞察法』と、日中、生活の中で洞察を訓練していく『行動時自己洞察法』があります。

まず『基本的自己洞察法』にて、気づきの感度を磨いていき、日常生活の中にその洞察の眼を役立て『行動時自己洞察法』を実践していくことで、自分の中の本音や前提などの気づきを得ていくことができるようになります。そして、この『基本的自己洞察法』と『行動時自己洞察法』のサイクルを続けることで、感情の観察から、本音の観察といった、より深いレベルの自己を見つめていきます。

SIMTの本の10セッションの中にちりばめられた課題が、この中のどのような要素に入るのかを意識しながら実践をしていくことで、より自分が今行っている課題の意味を理解して行うことができるのではないかと考えました。

次に、基本的自己洞察法において、呼吸法を行う時に、「集中」と「気づき」がどのように作用しているのかということを説明しました。これは以前、ブログで書いた内容が中心となります。ブログはこちら

そしてミニレクチャーの後、そのレクチャー内でもでてきた「集中」と「気づき」を感じるために、意識を一点に集中しながらの基本的な呼吸法の実践を10分程度行いました。

5分ほどの休憩をはさみ、質疑応答の時間としました。

そこでは、基本的な呼吸法については、SIMTのテキスト内で取り上げられている部分は少ないため、今回の基本的な呼吸法に関する説明が、よい振り返りになったという意見を頂きました。

また、不安障害で、苦手な状況で不安になりそうなとき、以前はこの不安が生まれたらもっと悪くなるんじゃないかとか、この不安を何とか消さなくちゃならないのではないかとか考えて、余計に悪くしていたところを、「不安になることは自然な反応で、その反応自体は、別に悪いものではない、自然に収まっていくものだ」ととらえられるようになってから、すごく症状への対応がしやすくなったという経験をシェアいただきました。

SIMTをやっていくとき、生じてくるすべてのことに対し、ラベリングなどで名前をつけて、チェックを行いますが、それに対して良いとか悪いなどの評価は一度保留して、横においておくような対応トレーニングしていきます。今回の参加者さんがシェアしてくださった経験は、まさにマインドフルネス的対応が身についてきたという大変良い例であると思います。

また、SIMTでは、うつや不安障害を改善しようというレベルいとどまらず、セッション終了後も、実践を続けることで、より深い自己を発見していくことができるようになっています。だからこそ、「生きるとは」「死ぬとは」といった実存的悩みにも、その人なりの答えが見つけていくことができます。

引きこもりを体験した方からは、そのような実存的な悩みこそ、多くの引きこもりの方々も深く持っている悩みであるので、SIMTはそのような部分にも対応できるのではないかというお話を頂きました。

初回ということもあり、準備不足であった点もありましたが、ご参加いただいた方々、ありがとうございました。

少しずつ、参加してくださった方の意見も聞きながら、今後も活動を進めていきたいと思います。

以上、11月のSIMT勉強会、活動報告でした。(中安)

 

 

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