【活動報告】 12月 自己洞察瞑想療法(SIMT)勉強会 

【活動報告】 12月 自己洞察瞑想療法(SIMT)勉強会 

12月の自己洞察瞑想療法(SIMT)勉強会  活動報告

昨日、予定通り勉強会が開催されました。
参加者は2名でした。

今回、初回の方もいらっしゃったので、簡単に会の注意事項、趣旨などを説明し、最初に、心を落ち着けるための瞑想を5分ほど、行いました。

まず、これまでの1か月の様子などを確認し、今の時点で解決しておきたい質問など聞きました。
体験会で行った呼吸を観察する瞑想、また日常生活中に思考に流れていってしまったときに、チェックするのを行っていたが、ついつい仕事のことを考えてしまう時間が長くなるとの質問がありました。
これは、実践を行っていくとまず誰もが直面することでしょう。むしろ、これに気が付いたということは、実践がうまくいっている、そして、熱心に行っている証拠だと思われます。我々は、だれでも無意識のうちに様々な考え事をしています。下手をすると「今、ここ」のことに意識を向けるよりも、1日のうちでこういった思考の世界に陥っている時間が長いかもしれません。特に心配事を抱えていたり、嫌なことの後だったり、先々に不安を持っている時、この傾向は強まります。
まず、大切なのは、その傾向に気が付くことです。「ついつい無意識に思考に流れてしまう」という事実に気づくことで、まず、無意識に行われていたこの傾向が意識化されます。そこが大切なのです。
あとは、思考について考えたり、そんな自分をダメだと評価する必要はなく、ただ、また「今、ここ」の行為に意識を戻していけばまったく問題ありません。

そのようなやり取りののち、ミニレクチャーを開始しました。

今回は、セッション1、セッション2について、テキスト(ひとりでできる自己洞察瞑想療法 著:大田健次郎 佼成出版社)を参考にしながら、詳しく説明していきました。

まず、前回の勉強会でも説明したように、SIMTのセッションには、呼吸法の要素、洞察を磨いていく要素、日常生活を活性化していく要素の3つの要素があることを表を用いて説明し、セッション1に含まれるポイントがどれに当てはまるのかを解説していきました。

また、「包んでうつす」という項目は、セッション1で扱われる大切な内容ですが、これは、セッション1ですぐに身に着けられるといったものではなく、「マインドフルネスな状態のときに、意識はどのように外界を認識するか」といった部分の説明でもあり、これから10セッションをかけて身に着けていく内容であることを解説しました。

また、人が外界や自分の内的体験を認識するとき、視覚や聴覚、触覚などの五感を通して、脳が電気信号として情報をキャッチし、それが自分の記憶に基づいたデータによって変換され、それに言語的な意味が付加されることで、始めて意味あるものとして認識ができることを図を書いて説明しました。

マインドフルネスでは、このデータによる変換が行われようとするまさにその瞬間が、ポイントであることを例を挙げて説明しました。

セッション2では、同様に、過去や未来というものが、外に存在するわけではなく、常に「今、ここ」という時間が流れていて、過去や未来は「今、ここ」の自分の意識が作り出しているということを、簡単な図を描いたり、例を挙げたりして説明していきました。

我々は、時間は過去から未来へと数直線上に流れているように捉えてしまいますが、実は、常に「今、ここ」という点を中心に、その瞬間瞬間に、自らの意識で勝手に過去や未来を作り出しています。
特に、過去はついつい変わらない事実ととらえがちですが、実は、記憶でさえも過去を正確にとらえているわけではないこと、また「今、ここ」の状況が変化することで、過去そのものの意味がどんどん変化してしまうことを、例を挙げて説明していきました。

最後に、セッション2の課題である「心理現象に名前をつける」という事を、プリントを用いて説明しました。

そこで、5分ほど休憩を取り、簡単にレクチャーについての質疑応答をしました。
また、記録表をお配りし、課題についての記録の取り方を説明しました。
記録は取らなければいけないものではありませんが、やはり、毎日つけていくと、それ自体が振り返りであり、洞察にもなり、課題を実践していくモチベーションにもなっていきます。また、ついつい忘れてしまいがちな、その日の疑問を記録に残しておくことで、勉強会の時間に質問ができるようになることも良い点だと思います。

その後、10分ほど「心理現象に名前をつける」という課題を中心に、基本的自己洞察瞑想を行いました。

今回は、レクチャーが全体的に長めの説明となりましたが、今後も、参加者やその人数なども含め、どのようなバランスや順序で会を進めていくのが良いか、検討しながらやっていこうと思います。

参加してくださった方々、ありがとうございました。

次回は、1月9日の火曜日に行う予定です。ご興味のある方は、HPやFacebook活動ページ上にて広報しますので、ぜひお気軽にご参加ください。

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